野球の天敵「ドアスイング」その原因と修正練習法

こんにちは!

今回はバッティングの天敵と言っても過言ではない、
「ドアスイング」
について書いていきたいと思います。

良く少年野球や中学野球で言われ、
選手も指導者も悩みの1つかと思います。

・ドアスイングになってしまう仕組み
・ドアスイングが及ぼす影響
・ドアスイングの改善方法

をお伝えしていければと思います。

やみくもに、
「ドアスイングだぞー、コンパクトに!」
と感覚的に言っても中々修正されないのがバッティングです。

・選手は修正して自分のプレーに活かせるように
・指導者の方は仕組みを知って的確に指導できるように

この記事が参考になれば幸いです。

また動画もありますので、
合わせてご覧になって下さい。

より理解が深まると思います。

動画はこちらから↓↓

ドアイスングになるとなぜ良くないのか?

まずそもそも
「ドアスイング」と言われるのは、
どういったスイングか説明していきたいと思います。

明確な定義というのは存在しないですが、
「スイング時に何らかの理由で腕が強く動いて胴体から離れた状態でスイングする」
という事ですね。

わかりづらいですね(笑)

一言で言えば
「腕が離れている」
という事ですね。

大振りな状態と言う事ができます。

ミート力・正確性が低下する

ドアスイングになると何が悪いのでしょうか。

アスイングになると、
バットの軌道がアウトサイドインになります。

アウトサイドインの軌道はバットヘッド(芯)が、
ボールの軌道より外に出ます。

その為そのまま回転をしていくと、
ボールの外側にバットが当たりやすくなります。

この場合は所謂引っ掛ける状態になり、
ボテボテのサードゴロが多くなります(左打ちは逆)

また体の回転に対して腕が離されますので、
胴体が先に回転して腕が遅れてくる事があります。

このパターンだと逆方向の小フライになるケースが多いです。

・ボテボテの引っ掛けたゴロ
・逆方向の小フライ

この2つの傾向が強い場合は、
ドアスイングになっている可能性が高いです。

回転半径が大きい事でスイングが遅くなる
(慣性モーメント)

次にドアスイングが良くない理由をお伝えしていきます。

結論から言うと、
「スイングスピードが遅くなる」
という事になります。

ドアスイングになると、
回転の半径が大きくなります。

フィギィアスケートの回転ジャンプでもそうですが、
ジャンプしている時は腕は伸びていないですね。

これは回転半径を小さくする事で回転の速度を、
落とさない為です。

逆に腕が伸びてしまっていたら、
4回転や3回転は出来ないと思います。

これはバッティングでも同じ事が言えます。

スイング時に腕が伸びてしまってスイングをすると、
回転の半径が大きくなります。

その為スイングは遅くなります。

スイングスピードは当然速い方が有利です。

スピードを上げていくためは回転半径を小さくし、
回転速度を落とさないでスイングしていく必要があります。

これを「慣性モーメント」などと言ったりしますが、
慣性モーメントが小さいと回転速度は速くなり、
大きいと速度は遅くなります。

物理の法則の1つですね。

ドアスイングの原因は?

腕の伸びる動きが強い

ではここからはバッティングでのドアスイングの、
原因についてお伝えしていきたいと思います。

1つ目の原因は
「腕が伸ばされる」
事が強くなってしまうと言う事です。

これはそういった状況を指摘する事になってしまいますが、
理想の動き方を知っていないタイプの選手に多いです。

当たり前ですがバットは手で握ります。
なのでどうしても手を意識してスイングしてしまいます。

手から意識をして動かしてしまうと、
どうしても腕が伸びる動きが強くなってしまいます。

バッティングでは、
中心(骨盤)を動かして末端(手)を加速させていく
事が求められます。

まず大切な事は、
「手でスイングをしない」
という認識を持つ事が必要です。

肩甲骨と胸の動きが悪い(硬い)

次は肩甲骨と胸の動きが良くない事で、
ドアスイングは起こりやすくなります。

ドアスイングはアウトサイドインのバット軌道の
事を言いますが、
肩甲骨や胸の動きが悪いとインサイドアウトの
バット軌道が作れなくなります。

インサイドアウトのバット軌道を作っていく為には、
スイング時に、

・前肩が引ける動き(背骨に寄る)
・後ろ肩が閉じる動き(背骨から離れる)
・胸が十分に回転できる

という要素が必要になります。

こういった動きをインプットし作っていく必要があります。

支点の移動(体重移動が不足している)がない

次は支点の移動(体重移動)の不足が挙げられます。

支点の移動によって腕は少し下がりつつ、
インサイドアウトの軌道の準備体制に入ります。

支点の移動(体重移動)をしないままスイングをすると言う事は、
・軸足回転(拇指球ターン)
と言われるスイングになります。

この場合は回転の支点が後ろ足になるので、
体重が後ろにかかり過度に肩が下がったり、
バットが下がったりします。

経験則から言うと、
少年野球や中学野球の多くはこの場合で
ドアスイングになっている事が多いです。

軸足回転による弊害と体重移動の方法については、
下記2つの記事にもありますので、
合わせてご覧になってください。

あなたはどっち?バッティングの体重移動方法とタイプについて

バッティング:軸足の間違った使い方。軸足回転でのバッティングフォームへの弊害

ドアスイングの改善方法

ここからはドアスイングの改善方法について
お伝えしていきます。

原因をまとめておくと、
・手でスイングする意識が強すぎる
・肩甲骨・胸の動きが十分でない
・支点の移動(体重移動)が不足し軸足回転になっている

の3つが主な原因になります。

①手の意識ではなく体の中心から末端へ加速させる

こちらは「バットターゲット」と呼んでいる、
練習が効果的です。

テキストで説明するよりも動きがある方が理解しやすいので
GIF画像にしています。
まずはこちらをご覧ください。

このようにバットを持ち、
ピッチャー方向へ向けます。

バットの方向が変わらないように骨盤(下半身)を回転させていきます。

腕の動きが強い場合は、
上半身から動きが出てしまう為、
胸が速くピッチャー方向へ向いてしまいます。

体の中心から動かして、末端を加速していくには
「下半身(骨盤)から回転をさせていく」
という意識をまずは身につける必要があります。

下半身から回転をし、
バットの向きは変わらないようにします。

これにより下半身主導の意識づけと、
体の感覚を覚えていきます。

バットターゲットの練習で感覚を身につけ、
行ってみてください。

②肩・胸の動きを改善するエクササイズと練習

こちらは冒頭の動画で紹介している、
・肩の入替えエクササイズ
・足固定ドリル
・逆手巻きつけスイング

が効果的です。

動きのあるものに関しては、
動画でご覧になって頂いた方がイメージもしやすい
と思います。
冒頭に紹介した動画をこちらにも貼りますので、
ご覧になってください^^

③支点の移動(体重移動)

支点の移動に関しては、
・クラドルスイング
が効果的です。

クラドルスイングは、
ステップした状態からその場で何回か足踏みをします。

足踏みをする事で体重は、
軸足→前足→軸足→前足・・・・・
という様に移動をしてくれます。

これによって支点の移動をしていきます。

この時に前足に体重が乗った時には、
トップの位置は少し下がります。

この動きも見た目にはわずかな事ですが、
とても重要な動きです。

また、前足に支点を移した時に
前肩や前側の肩甲骨に適度にストレッチされることも必要です。

この動きにより、
・体の開きを抑える
・その後の回転スピードを高速にする(捻転差の形成)
・ボール見極めや対応力をあげる

などの役割を担っていますので、
合わせて抑えておいてください、

ドアスイングになっていない目安

バットと肩の距離は一定に出る

ここまでドアスイングの原因と、
改善方法についてお伝えしてきました。

「でも実際出来てるかわからないんだよなぁ・・」

という事が起こってくると思います。

その目安をお伝えしておえればと思います。

ドアスイングになっていない1つの目安は、
・肩とバットが一定の距離で出てくる
事が目安になります。

手や腕主導でスイングしてしまったり、
軸足回転(拇指球ターン)の場合は、
体から腕が離されてスイングされてきますので、
肩とバットの距離はすぐに遠くなります。

動作が出来ていれば、
肩とバット距離は途中まで一定のまま出てきます。

後ろ腕の余力をつくる

もう1つ目安としては
・後ろ腕の余力
ができます。

動作が十分に出来てくると、
肩と胸と動きによってバットが出てきます。

なので腕自体の動きはほぼ使われません。

よく
「グリップから出る」
と表現されますがその様な状態になります。

※注意
(実際はグリップから出しているのではなく結果的にグリップから出ている。グリップから出す意識でやってしまうと、腕が先行して動くのでかえってうまくできない)

腕が伸びる動きが使われずに出てくるので、
バットヘッドが残りやすくなります。

その為インパクトまでの距離も大きくなります。

加速する距離も長くなりますし、
その後の腕の運動量も残しておけるので、
バッティングには有効な動作になります。

フォローは大きくとる

回転半径を小さくする(慣性モーメントを小さくする)事により、
速度を上げてくるという説明をしました。

ただこれは最初の動きまでで十分です。

肩や肩甲骨・胸の動きで回転半径を小さくしたまま
回転を続けると速度は確かに速くなりますが、
ピッチャー方向へバットを振り抜く事がしにくくなります。

その為、
インパクト後のフォロー局面に入る時には
大きくフォローをしていく必要があります。

自然にスイングをしていったり、
ボールを実際に打っていればより強い打球や
遠くに飛ばそうとするのでフォローは大きくなります。

フォローがうまく出来ない時の練習としては、
後ろ手を首に巻きつける様に意識していけると良いと思います。

動画内の練習を参考にしてみてください。

最後に。

以上でドアスイングについて、
原因とその改善&練習方法についてお伝えしてきました。

選手も指導者もやみくもに練習していったり指導するだけでは、
効果的に狙って成長をしていく事は難しいです。

野球界では、
「感覚的な指導」
によってより動きを悪化させてしまう事も多々あります。

選手も指導者も目標を共有して練習できる事が一番ですね^^

今回の記事が参考になれば幸いです。

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