ボール球を打ってしまって指導者に怒られたり、
チャンスを潰してしまう事、というのは
野球をやっていると必ずやってしまう事です。
・相手ピッチャーを助けてしまった
・大事な場面でボール球に手を出してチームの流れを止めてしまった
という事はあると思います。
私も苦い経験があります・・・(苦笑)
接戦の場面や、試合を左右する大事な場面で、
ボール球を振ってしまうと全体への影響がとても大きいです。
また目の能力を鍛える方法をお伝えしますが、
・ミート力が低くて中々当たらない
・ミートポイントがバラバラ
という場合も「目の能力」をあげる事で
活路が見い出せるかもしれません。
動画はこちらからご覧ください。
今日はそんなボール球を振らずに、
ミート力をあげ勝負強さを手に入れる為の
方法を話していきます。
名門高校を対象とした実験では、
レギュラー選手ほど眼の能力が高い、
という結果も出ているそうです。
目次
どうしたらボール球を振らず、ミート力をあげれるか?
これは私は3つ方法があると考えています。
①目の能力(機能)をあげる
②フォームによって修正する
③頭を使う(打たない球を決める)
です。
それぞれ説明していきたと思います。
目の能力をあげる
バッティングは、
「ピッチャーの投げる球をストライクか判断して、
正確に自分の体を動かし、且つタイミングを合わせてスイングし、
且つ正確にバットとボールを合わせる」
という言葉で説明してもとてもわからづらい、
非常に高度な運動が要求されます。
とにかく動いているボールを正確に
ストライクかボールを判断する事が第一歩です。
なので、
「目の能力(機能)」をあげていく事が
大切です。
これが選球眼やミート力を上げるのに必要になります。
ただ「目の能力(機能)」と言っても、
目には色んな能力があります。
スポーツビジョンという
観点からそれぞれどんな力があるのか、
簡単にご説明してします。
①動体視力(前後)
前から直線的に動く物体を認識する目の機能
※キャッチャーがピッチャーの球を捕球する
②動体視力(横)
横に動く物体を認識する目の機能
※ホームで見る電車を追う、電車から見える窓の景色など
③深視力
複数の目標物の位置関係を立体的に把握する力。
空間の中での位置関係を認識する。
※簡単に言うと距離感
④瞬間視
必要な情報を瞬間的に知覚する力。
⑤眼と身体(手)の協応動作
必要な情報を知覚し判断した後、体へ命令を出し、伝える力。
※ボールを打つか打たないか?打つならどうやって打つか?
など、眼から得た情報を体に伝える事
⑥視点の移動速度(眼球運動)
目標から目標へ眼球を動かす速さ。ボールを追従する能力に関係している。
※ボールの球種や軌道を読むのに必要な能力
⑦静止視力
いわゆる、「視力」。スポーツでは0.7以上はないと
他の機能に影響がでると言われている。
⑧コントラスト
明るさの微妙な違いを識別する能力。
※青空に上がったフライをしっかり見れるなど。
ドームの白い屋根とボールの白さがわかるなど。
野球はすべての目の能力が必要になりますが、
この中でも特に野球で重要なトレーニングをご紹介します。
@動画もありますので、ご覧ください
選球眼を鍛えミート力を手に入れるトレーニング
①動体視力(前後)を鍛える目のトレーニング
こちらはボールを追従するのに必要な目の機能になります。
縦方向からの動くものに対して有効な練習です。
車のナンバー当て
走ってくる車のナンバーを当てるトレーニングです。
遊び感覚でできるのでとても簡単にできます。
車に乗っている時でも、道を歩いている時でもできますね。
縦方向の追従能力がこれで鍛える事ができます。
※注意※
ご自身が運転される時や、
交通量の多い道路での実施は危険です。
絶対に行わないで下さい。
安全配慮を考慮し行ってください。
指を使ったトレーニング
次は指を使った、どこでもいつでもできるトレーニングです。
両手の指を顔の前に出します。
遠くから片方の指だけ顔の方に近づけていきます。
指の爪に常にピントを合わせていき、
顔の前までピントを合わせます。
それを前後に繰り返していきます。
また、少し角度をずらしてやると効果的です。
様々な方向から行ってみてください。
この時に顔を動かさずに目の動きだけで
行ってください。
※動画をご覧になるとわかると思います。
ちなみにですがイチロー選手のこの構え方1度は見た事はあると思います。
一説によるとこれはただ構えているのではないそうです。
電光掲示板の自分の名前を見てから
バットにピントを合わせているようです。
これも1つのトレーニングですね。
イチロー選手は自分の体のチェックの為に
そういった動作を取り入れているのだと思います。
②動体視力(横)
電車景色を見よう
これは電車に乗っているときにできるトレーニングです。
電車の外の景色をなんとなく眺める事はあると思いますが、
景色にピントを合わせていきます。
こうする事で横方向からの動体視力を鍛える事ができますね。
私もよくそこそこスピードが出ている時に
駅名の看板でピントを合わせたりして遊んでいます。
③視点の移動速度(眼球運動)
ナンバリングゲーム
紙を用意しランダムな位置に数字を(1から20)割り振ります。
それを順に見つけていくというトレーニングです。
全体で数字を見つつ、次の数字を見つけるトレーニングになります。
慣れたらより速くやったり、数字を増やしたり、片目でやってみたり
新しく書き直したりしてみてやってください。
手を使ったトレーニング2
両手の指を使って行います。
パーに広げた状態から、
左右の指を交互にピントを合わせていきます。
例)
左:親指→右:親指、左:人差し指→右:人差指・・・・・
という様に小指まで行います。
詳しくは動画をご覧ください。
④眼と手の協応運動
ナンバリングゲーム2
先ほどご紹介しましたが、
ナンバリングゲームを目だけでなく指をさしながらやります。
今回は秒数などを設定してできるだけ
速くやると効果的です。
フォームによって修正する
ここからは、目の機能ではなく
技術的な観点からご説明していきたいと思います。
バッティングでは、ボールを見極めつつ
「スイングをするかしないか判断するスイッチポイント」
の様なものがあります。
この時に流れ気味なフォームや
すぐに開いてしまうフォームの場合
「スイングしないと判断しても、フォームによって止まらない」
という事が起こります。
野球では「泳がさせられる」などと言いますが、
低いボールの場合は腰が砕けたり、
頭が前に出て手打ちになります。
高いボールは全くタイミングが合わず当てるのが精一杯という感じです。
(※ちなみに外角へのボールの対応力も極端に下がります。)
頭では「ボールだ!振らない!」と感覚的に理解しても、
実際のフォームがスイングを開始してしまっているため、
振ってしまうという事があります。
この場合はフォームを修正していく必要があります。
明らかにフォームが崩されているな〜、と思う場合は
ぜひこの動画を見て修正してみてください。
タイミングが合わない!?その原因と練習方法
頭を使う(打たない球を決める)
最後になりますが
「打たない球を決める事」も1つの方法になると思います。
バッターによっては得意なコースがあると思います。
例えば、
低めが好きなのであれば、それを待ち高い球は捨てる事ができます。
相手ピッチャーが高めに抜けて力無いボールが多いのであれば、
いいボールの低めは打たないで、そのボール(高め)を待つのもありです。
カウントと状況よってはピッチャーは必ず特定のコースに投げたり、
特定球種を投げたりなど
ピッチャーには独特のクセやパターンがあります。
相手ピッチャーの配球や傾向を試合の中で見つつ、
「何を打たないと決めて、どれを打つか決める」
という事はやみくもに来た球を打たなくなるので、
一種の選球眼になります。
相手の投げる球の球種とコースがわかれば、
ヒットできる確率はあがります。
どこに投げてくるか?何を投げてくるか?
がわからないのでバッターは打てないわけです。
技術はあがらなくても、頭を使っていくだけで
ヒットを打つ確率はあげられます。
・好きなコースや球種を狙う。その為にそれ以外は捨てる
・相手の配球パターンを読む(カウントなどによって)
・相手の調子を見て、どんな球が多いか見る
・相手の調子を見て、打てそうな球を見る
・何でも振るのではなく、捨てる事も大切
配球を読む為には、
相手を観察して洞察力と推理力も必要になります。
相手を見透す眼力を身につける事ができれば、怖いものなしです。
まとめ
・ボール球を振らない為の3つのポイント
「目の能力をあげる」「フォームで修正する」「頭を使う」
・フォームの場合は「泳がされる」事がほとんどなので「割れ」の動作ができると良い※動画あり
・頭を使う事も一種の選球眼であり、ヒットする確率をあげる