今回は、
「自分自身をどう思っているかによって、その後の選択が変わる」
という良い例があったので書いてきます。
本当に、この意識次第で、
選手としての可能性は180度変わってしまう
と言っても過言ではありません。
こんな方向けの記事です。
・周りの選手や一般的な基準と比較してしまって、自分はダメかもしれないと自信を無くしている選手
・選手の可能性を伸ばしてあげたい指導者・保護者の方
ジム・アボットという片手の不自由な少年の実話です。
生まれながらにして片手の不自由な少年、ジム・アボットは、野球が大好きで幼い時友人にこう言いました。
「僕はきっと大リーガーになるんだ」
すると、みんなに笑われました。
「きみは片手が不自由じゃないか。野球は両手でやるものだよ」
アボット少年は、「片手だって投げられるし、その球を打たれなければいいんだ」
と周囲からなんと言われようと、絶対に自分の夢を諦めようとしなかったのです。
ある時、周りから障害者と言われたことを母親に尋ねました。
「僕は障害者なの?」
すると、母親はこう答えました。
「あなたが障害者だと思った時に、あなたは障害者になるのよ。あなたは他の人とは違う個性的な身体なのよ」
片手が不自由なことは紛れもない事実。
それを彼の母親は個性だと受け止め、伝えていました。
アボットは、その後、野球選手としてはじめて米国一のアマチュア選手に送られる
「ジェームズ・E・サリバン賞」を受賞、
ソウルオリンピックで金メダル投手となったあと、
ドラフト一巡目でメジャーリーガーになりました。
左手のみで投球・捕球・送球を行うグラブスイッチと呼ばれる技法を用い活躍しました。
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はい、ここまでのお話を聞いて、みなさんはどう思われますか?
自分は、2つ大事なポイントがあるなと考えました。
1つ目は、
周りから見れば「右手が不自由」という悪い状況に関わらず、
アボット選手自身は、右手が不自由だからメジャーリーガーにはなれないとは考えなかったことです。
自分の現状を受け入れ、それでも自分のメジャーリーガーになりたい!という願望に意識を向け続けた。
その結果、「先天性右手欠損」という一見するとハンディと思われる状況からメジャーリーガーになった。
私たちは、今の状況から、自分の可能性を決めがちです。
背が低いからとか、身体が小さいからとか、運動神経が鈍いとか、あの子より下手だから、自分の夢は叶わない。
夢が叶うかどうかは、未来のことなので、誰にもわからない。
でも、「きっとできるはずだ」と自分を信じて、いまこの瞬間を生きることで、後悔はないのではないでしょうか?
これは推測ですが、
アボット選手だって、周りから悪く言われて不安になったり、自分はできないかもしれないと思ったときもあったと思います。
でも、自分は自分自身の夢や願望を叶えてもいいんだと、自分の気持ちに従ってきたのだと思います。
自分の中に熱い気持ちがあるなら、誰からなんと言われようと、やりたいことをやり続ければいい。
アボット選手を見ていて、そんな生き様がかっこいいなと思います。
2つ目は、
アボット選手の母親が、
「あなたが障害者だと思った時に、あなたは障害者になるのよ。あなたは他の人とは違う個性的な身体なのよ」
と伝えていたことです。
お母さんは、「自分自身をどういう前提(自分はこういう存在)として受け入れるか」によって、
我が子が、現状をどう解釈するかわかっていたのだと思います。
仮に、お母さんが「あなたは、右手が悪いんだから、運動なんて無理よ。もっと違うことをやりなさい」
と言っていたらどうでしょうか?
アボット選手は、自分を信じられず、
自分自身の事を「おれは障害持ちだから、自分はメジャーリーガーなんて無理なんだ」と
自分のメジャーリーガーになりたい!という素直な願望を諦めて、悶々とした日々を過ごしたかもしれません。
私たちは、自分が自分に与えている前提(自分はこういう存在)によって、自分の選択をしていきます。
アボット選手は、自分自身を「個性的な身体」という風に、自分の前提をポジティブに受け止めました。
友達から「きみは片手が不自由じゃないか。野球は両手でやるものだよ」と言われたときも、
「片手だって投げられるし、その球を打たれなければいいんだ」
と、自分の現状の中で、できる可能性を探していったのだと思います。
まとめ
・周りと比較したり、一般的な基準から自分の前提を決める必要はない。自分の前提は、自分が叶えたい未来から決める。
・指導者、保護者は、選手の前提を高く見積もり、可能性を信じてあげる。
感想などお待ちしていますね〜^^
それでは、また。