チームには必ず、監督やコーチという名前がついた人材がいます。
「コーチ」には馬車という意味があり、馬車の役割は『人を目的地まで送り届ける』事です。
つまりどのコーチも相手を目的地(目標)まで送り届ける必要があります。
指導をしていく中で重要な概念であり、まだまだこのスタンスをとれていないのが少年野球界の現状ではないでしょうか。
どうしても立場上、「教える」事が第1になりすぎコミュニケーションの方向性が一方的になりがちです。
これは「コーチ」ではなく、「ティーチ」になります。
コーチングとティーチングには大きな差があり、コーチングはコミュニケーションの方向性がコーチと相手で双方向であるのに対し、ティーチングは一方的です。
大きな問題点と1つとしては「ティーチング」は自発的な思考能力や、相手の創意工夫の芽を奪ってしまう事になります。
例えば、
何か本人の中で考えがあってフォームを修正したりプレーの中での動きがあった時、特に子どもでは間違った方向にいく事があります。これは、大人と違って情報量や経験量の違いからくるものなので仕方ない事かと思います。
多くの場合、監督やコーチはそれを修正しようとして一方的に矯正しようとししまいます。
もちろん成長していく為には、正しい方法で正しい方向性に向かっていく事が必須となります。
しかし、肝心なのは本人が「なぜそうしたのか」「どのような考えでそのプレーをしたのか」を聞く事です。
その方法が間違っていれば、詰問するのではなく相手に傾聴しで本人が理解した形で矯正や修正をしていくべきだと思います。
一方的に矯正・修正するだけでは「なぜそういったフォームにするのか」「なぜそのプレーが必要なのか」という事が抜け落ちてプレーしてしまいます。
少年野球や中学野球であればそれでもまだ勝てる事はあるかもしれません。
重要なのは、本人たちが気づきを得て理解した上でプレーをする事です。
そうしなければ、受け身の状態でプレーしてしまい何も考えられない選手になってしまいます。
スポーツで身につけられる思考能力は、実生活の中でも大きく役立つものです。
子どもの頃から自立した思考能力を身につける事が大切と思っています。
その為にも指導者は一方的な指導をするのではなく、双方向にコミュニーケーションを取り、年は違えど同等の立場として「コーチング」を行う事が必須になってくると思います。
コメントを残す