俺の育成論

その褒め方は逆効果?指導者・保護者が気をつけたい褒め方の基本

こんにちはJBS武蔵です。

今回は指導者・保護者向けの記事となります。

指導者の方は普段指導している時に選手たちを
「努力できる選手に育てよう」
と思っていると思います

保護者の方も同じように我が子に対して、
困難なことに挑戦したり自信を持って欲しいと思っていると思います。

ただ、
具体的にどのようなことを声かけしていけばいいのか?
どのようなことを親として指導者として接していけばよいか
子どもがやる気になるコミュニケーションって何なのか?

分からなく悩んでいる方も多いと思います。

今回はそのような方に向けて
「褒める」
ということに対して
効果的な褒め方とそうでない褒め方について
記事を書いていきたいと思います。

動画もありますのでそちらも確認してください。

その褒め方は逆効果?指導者・保護者が気をつけたい褒め方の基本

どこを「褒める」のがいいのか?

褒めるということに関しては結論から言うと、
どこを褒めるのかが一番のポイントとなります。

「能力を褒める」か「努力を褒める」
という違いになります。

選手や我が子に感心した時の親の褒め方は、
大きく分けると上記の二つに分けられます。

力というのは、
例えばテストで言えば100点を取ったことを、
野球で言えば良い結果を出したこと、
など他人との比較によって評価されることが能力になります。

力というのは点数や結果には関係なく、
自分がどれだけその結果が出るまでに過程を
やりきったかどうかということになります。

効果的でない褒め方は能力を「褒める」事

効果的でない褒め方は「能力」を褒めることです。

例えばヒットを取った時に、
「ヒットを打ったね!すごいね」
という風に褒めたとします。

もちろん一度では下記の様に思う事はありませんが、
うまくいったのは生まれつきの才能や
頭の良さの結果だと思う様になります。

識的にも無意識的にも選手や子供の中では
「自分ができるのは才能があるから」
という風に思い込みます。

頑張る必要があるのは才能がないからであって、
才能があれば自然にうまくできる、
という風に考える様になります。

能力は自分の存在自体を褒められているということにはなりません。

手や子供たちが無意識だとしても能力を褒めたところで
自分の存在というものを高く評価するということができません。

これはセルフイメージとも言えることができます。
能力を褒めてもセルフイメージが上がっていくことはあまりありません。
できる子だと自分自身を自分で追い詰めてしまうためです。

それはある意味いいことかもしれませんが
困難な壁に当たった時には跳ね返す力は、
どうしても低くなってしまいます。

「ヒットを打ったね!すごいね!」と褒めると努力しなくなる

また、
能力を褒められて育ってきた場合、
何か成果が出ない時には不正をしやすくなります。

これは能力がある自分に対して存在意義自信があるので
能力のない自分を認められないためです。

そのため例えばヒットが打てなかった時には、
何かしらの理由をつけます。

相手のピッチャーが良いコースにボールを投げてきた、
テストであれば勉強していないところがテスト範囲であった、
など小さな事にこだわりだしできなかった理由を探し始めます。

そのため困難な壁に当たった時には簡単に諦めやすくなってしまいます。

これでは努力できる選手を育てることはしにくくなります。

効果的な褒め方は「努力」を褒める事

それに対して効果的な褒め方は努力を褒めることです。

例えば同じようにヒットを打った、
テストで100点を取った、
とします。

能力を褒める場合は、
ヒットを打ってすごいね100点を取ってすごいね。
あなたにはとても才能があるねなどのように褒めます。

努力を褒める場合は、
ヒットを打つまでにたくさん努力をしてきたもんね
100点取れるように毎日コツコツ努力をした者したよね。

などのように褒めます。

これによって、
努力できる自分ということに存在意義を感じより自信をそこに深めます

なので彼にうまくいかない時があっても、
まだまだ努力が足りてなかった、
というように自分自身を否定することはありません

なのでセルフイメージが下がることがなくなります。

次困難な壁に当たった時に、
もう少し努力してみよう、次はこういう風にやってみよう
などのように考え始めます。

できない理由をどこに持つのか?

能力を褒められるか努力を褒められるかによって
できない理由の捉え方というものが変わってきます。

能力を褒められた場合は 、
結果は出てる時はまだいいですが
結果が出ない時に能力のない自分を認めることができません。

それによって次に向かう挑戦力が低くなります。

努力を褒められた場合は、
結果ができている時も出ていない時でも
自分自身の存在自体を否定することはないので、
立ち直りも早く次に向かう力が強くなります。

「努力は褒め、結果(才能)は褒めない」
これがとても大切な要素になります。

指導者や保護者の方はこのことを意識されると子供がグングン育つようになります。

能力を褒める例と努力を褒める例

能力を褒める例


・足が速いね

・頭がいいね
・いい子だね、さすがお兄ちゃんだね
・すごく頭がいいね
・野球の才能があるね
・勉強しないでも100点が取れたね

努力を褒める例

・いい走りだったね
・頑張ったね
・これは簡単かなもっと次は難しいのやってみよう
・問題に対する取り組み方がいいね
・できなくても全力でプレーしきったね

など例を出せばキリがないですが、
私たち大人はついつい結果で物事を判断してしまいがちです。

選手は子供を褒める時は一度冷静になって見つめ直してみましょう。

指導者や保護者は自分たちが使っている言葉に気づかないことも多いです。

子供達が努力を仕切る選手に育っていくためにも、
ちょっとした工夫で大きく変わってきます。

選手はプレーを頑張っているので、
私たちは最大限それをサポートできるように、
することが必要かなと考えています。

動画でも褒め方について説明をしています。
合わせて是非ご覧になってください。