少年野球の監督はなぜトラブルのか?監督・コーチが「キレる」理由

こんにちは。

今回は少し重い話ですが、
「少年野球の監督やコーチのトラブル」
について書いていきたいと思います。

怒鳴る、暴言、体罰、不満・・・、

本当に残念な話ではありますが、
野球(スポーツ)では指導者のパワハラと呼ばれるものが
存在しています。

この記事は2018年7月に書いていますが、
最近では日大アメフトの件もありました。

指導者の問題は実際に存在し、
そして多くの選手や保護者・関係者を悩ませている問題です。

この記事では、
「なぜ監督やコーチは怒ってしまうのか?」
という事を心理学的に解説していきます。

トラブルを解決できるかはわかりませんが、
いい方向に向く様にお伝えできればと考えています。

なぜ指導者は怒ってしまうのか?

理想と現実の違い:認知的不協和

そもそもなぜ監督や指導者、コーチは
あんなにも感情的になってしまうのでしょうか。

知的不協和という心理学などで使う言葉があります。
これを使って説明をしていきます。

感情的になってしまう事の背景としては、
・監督(コーチ)の自己評価が高い事
があります。

監督やコーチの方々は当たり前ですが、
「子ども達を勝たせたい」「子ども達に成長してもらいたい」
と考えています(そうでなければ指導者に適していません)

の想いが強くなる事や、
自分自身が元々プレイヤーとして経験がある場合は、
自己評価が高くなります。

自己評価高い事は良い事です。
(勝たせたい、成長してもらいたいと思う)

ですが
当然大人は既に野球と社会経験を、
積んできているので差があります。

なので監督・コーチ・指導者が、
知識や能力的(スキル)的に優れている事は
言うまでもありません。

経験値的に大人と比較すると
野球に対する自己評価が低い傾向があります。
(無条件に野球に対して相手と比較して自信失う)

監督やコーチは自己評価が高いが故に、
子ども達にできない事があると、
「なんでできないんだ!!!」
と理想と現実に対してストレスを感じます。

これを認知的不協和と言います。

この認知的不協和の状態になると、
そのストレスに対して整合性(軽減、除去)を取ろうとします。

「できないのはお前達が悪い。」
と解釈をする事でそのストレスに対して
バランスを取ろうとします。

そしてバランスをとる手段として、
自分の行動や発言を変えていきます。

れが所謂、
「トラブル」
になる訳です。

人は自分の行動を正当化する:決定後の不協和

また
「決定後の不協和」
というものもあります。

これは簡単に言えば、
自分行い、決定した事、行動した事について
「その事項が正しいと確信をもつように整合性をとる」
事です。

決定した事はもう変更する事はできません。

まり、
選手やチームで指導者がトラブルを起こしたとしても、
その決定した事(やった事)を正当化する事で、
自分へのストレスを軽減、除去している訳ですね。

「俺が(指導者)が怒ったのは○○という事だからだ」
「俺は悪くない。俺がした事(怒ったのは)はお前たちの為なんだ」

という思考パターンです。

こうした心理背景から自分の事を見つめ直す事が
出来にくくなってしまいます。

解決の一歩はあるのか?

ここまで、
「なぜ監督やコーチ、指導者が感情的になってしまうか」
という事を説明してきました。

そうは言っても、
その現実を変えていく手段が無ければ意味を為しません。

先ほど、
「自己評価が高い事で理想と現実にギャップができる(認知的不協和)」
があるとお伝えしました。

ではこの、
「自己評価」
何に対してでしょうか?

私たちはここに解決のヒントがあると考えています。

評価は自分の指導能力に設定しよう

多くの指導者はどこに自己評価をもっているのでしょうか?

私たちは「結果」に対してと考えています。

・試合に対しての結果(チーム)
・個人のスキル(パフォーマンス)

ここが主な評価の基準になっているのではないでしょうか。

・勝った負けた(どちらにしても選手の事としている)、
・エラーしてしまった(選手のスキル)

これは「自分」に対するものではありません。
他人や他己を基準にしています。

自分以外のものはコントロール出来ませんし、
条件によって変動するものです。

ういった条件によって変動するものに価値を置き、
そこを自己評価としてしまうのは、
良くない自己評価の設定の仕方だと考えてます。

常にその条件(できた・できない、勝った負けた)という
事には変動があるので、
それによって感情が振り回されます。

これって原理的には、
「思い通りにならない事で泣いている小さい子
と同じです。

小さい子はまだ自分で決定していく場面が、
どうしても少ないですよね。

その変化する条件に対してストレス(認知的不協和)を
感じて泣きます。

なのでどこに自己評価をおけばいいかと言うと
「自分の指導能力」
に置くべきだと思います。

自分の事なのでもちろん自分コントロールできます。

自己評価を「自分の指導能力」において置くと、
・選手ができなかった
事に対して同じくストレスを感じます。

すが、先ほどと違うのは自分の指導能力に対してなので
「できなかったのは自分伝え方が悪かったのか?」
「できなかったのは自分の知識が足りなかったのか?」
という発想になります。

選手のスキルや結果に置くと、
・できないのはお前達のせい!
これを自分の能力と置くと、
・できないのは何か自分指導が足りなかった!
となります。

足りなかった部分はスキルアップ能力なのか、
コミュニケーション能力なのか、そもそもの信頼関係なのか
それはその時のケースによりますが、
全然変わってきますよね。

・どうしてできなかった?
と理由を聞く事もできるかもしれません。

そうして一方的に感情をぶつける事も無くなります。

なんでできなかった!!!!(自己評価が他人事(結果))
なんでできなかった?(自己評価が自分で相手へ理由を聞いている)

という感じです。

あるべき姿として後者の方が理想ですよね。

どこに自己評価のバックボーンを持っているかで、
指導の質は全く変わってくるはずです。

勇気をもって子どもの為に行動しよう

実際に指導者に変わってもらうには、
認知を変えてもらうしかありません。

自ら学ぶ姿勢があればいいですが、
そういった方は自己評価の基準が基本的に
「他人、他人事」にあるので自分自身を
改める事がほぼ皆無です。

自分自身の問題と捉えれてない為ですね。

なので勇気をもって子どもの為に、
指導者の方に話をするのが一番だと思います。

人でできないならば、
複数でするのもいいでしょう。

言葉は厳しいかもしれないですが、
大人同士の話でまともに取り合ってくれないのであれば、
もうその指導者は人を育成するという人材に適していないと思います。

環境を変える事も全く悪い事ではありません。

一目や世間的を気にしている暇もありません。

刻一刻と子ども達は、
罵声を浴びせられ、否定され、自信を失います。

「監督だから偉くて話せない」

的な話も聞きますが、
同じ人ですから対等に話せば大丈夫です。

自分で自分の評価を下げる必要はありませんし、
無条件に相手に萎縮する必要もありません。

腹を割って話、
考え方、方針、采配について、子どもの求める事、保護者の求める事などを
話合いを儲けてコミュケーションを増やす事が
第一歩になると思います。

最初の一歩は不安で勇気がいる事かも知れません。
でもその一歩が変える事になります。

そうは言っても指導者は子ども成長を願っている

私たちは仕事上、指導者の方とも多く接する事があります。
今お伝えしてきた指導者もいますが根本は皆同じです。

100%言える事は、
どんな指導者も必ず「子どもの成長」を願っている
という事です。

ただ、
今回お伝えした「自己評価の基準」
がズレてしまっているだけです。

前提が変われば人は必ず変わります。

その期待を持って指導者の方接してみてください。

あなたの一歩でお子様やチームの状況が
好転する事を切に願っております。

こちらでもチーム力をあげる為の記事をまとめていますので、
参考にしてみてください。

チームワーク向上術まとめ一覧

http://ged-bb.jp/blog/category/baseball/team-building

読んでほしい記事

・これでいいのか少年野球?!指導者の暴言は子どもの脳を破壊する
http://ged-bb.jp/blog/team-building-brain

・選手が自ら考え「常勝」チームを作る為に少年野球監督がする5つの事
http://ged-bb.jp/blog/team-building-organization

・少年野球の監督に伝えたい。外から見た「少年野球」の実情と改善策
http://ged-bb.jp/blog/team-building-manager

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